2011年3月 2日

萩尾望都原画展 福岡に行ってきました

20110301a.jpg2011年3月1日、日帰りで福岡に行ってきました。萩尾望都原画展はこれで最後だそうです。東京、名古屋、福岡と来て、福岡は一番良い会場だったと思います。美術館ですから、それも当然ですね。美術展、という色が強いような印象でした。原画は相変わらず素晴らしい。時代によってタッチや色の塗り方も違いますが、色鉛筆で書かれたパステル画や水彩画が私は特に好きです。


今回嬉しかったのは、萩尾先生ご自身の声による音声ガイドです。ちょっと照れくさそうに自作を語って下さる声を聞きながらの鑑賞はなかなか感動的でした。カセットミュージアムというところが作られたシステムです。ガイドは500円で専用の機械を借りるのですが、それ以外にもところどころテレビがおかれ、萩尾先生が自作を語っておられました。これは後でまとめてDVDとかに出来ないのかなと思いました。今回の原画展の様子をビデオに撮影したものや下記の「SUZY & LUCY」と一緒にどうでしょうか?こういうテレビインタビューが出来たのも、主催にテレビ局(RKB毎日放送様)が入ってくれたおかげですね。


それから、「sanctus」を作られた佐藤嗣麻子監督の「SUZY&LUCY」が館内で上映されていました。これは萩尾先生の「半神」を原作とした短編映画で、イギリス留学での卒業制作だったそうです。萩尾先生と知り合ったきっかけだと伺っていたので一度見てみたかったのです。


今回特に圧巻だったのが「狩人は眠らない」の特設ブース。イラストの上部壁面に詩を書いたり、垂れ幕に詩が入っていたりしました。全体的に砂漠の中にある岩場のようなイメージでした。また、「夢見るビーズ物語」にちなんでにビーズの展示も多数ありました。すぐそばに原稿も展示されていました。


新作グッズの中で特筆すべきは「ポーの一族」ペンダントですが、これは萩尾先生の小学校時代からのご友人で、ジュエリー・デザイナーの桑原ヒロミさんとのコラボデザインだそうです。ポーの一族なのに何故銀の十字架か?についてはこちらに解説があります。2011年の秋以降に鎌倉のジュエリーショップ「ガラドゥ」でも購入出来るそうですが、萩尾先生自作(ご自宅でプリントアウトされたとか)のポストカードは原画展での購入者しかついてこないそうです。私も迷ったのですが、鎌倉は比較的近いので、秋になったら行ってみて、それでも欲しかったら買おうかと思い、今回は見送りました。


それにしてもこれで最後なんて、本当に残念です。残ったグッズや版画はどうなるんだろう...?とか余計なことを考えたりしましたが、名残惜しいのはなんと言っても原画です。また見ることが出来るでしょうか?難しいかもしれません。そう思いつつ、一番好きな「耳をかたむけて」に別れを告げてきました。


主な追加展示
「狩人は眠らない」(カラー19枚)
「夢見るビーズ物語」(モノクロ)「私はいかにして浅草橋にたどりついたか」(モノクロ4ページ)「人はなぜ飾るのか」(モノクロ4ページ)
「メッシュ」(カラー4枚を1枚に):第2期作品集カバーのカラー4枚を1枚にまとめて。一つ一つは小さいサイズでした。
「船」(モノクロ全24ページ)
「レオくん~ヤマトちゃんの恋」(モノクロ全16ページ)
「ポーの一族~メリーベルと銀のばら」(モノクロ冒頭13ページ)
「塔のある家」(モノクロ冒頭4ページ)
「トーマの心臓」は追加だったかどうか記憶があやふやです。


新作商品
「ポーの一族」ペンダント:49,875円

版画「ポーの一族」~プチフラワーコミックス1巻表紙:84,000円

「Vie do Poe」の練り香水版(下左の画像):1,575円

マスキングテープ(下右の画像、左から)
・「ポーの一族」幅24mm 青地。エドガーとアラン:800円
・「トーマの心臓」幅30mm 濃紺。連載時の扉絵:1000円
・「レオくん」幅15mm 赤地。白抜きでレオくん:500円
・「11人いる!」幅18mm 赤地。11人の顔:600円

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» 【感想】 萩尾望都原画展・福岡 【長文】 from 聖炎工房ブログ(仮)
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