2016年9月

「手塚治虫文化賞受賞作家が選ぶBest of 手塚's Work」に萩尾先生推薦作品が収録されています。

手塚治虫文化賞受賞作家が選ぶBest of 手塚's Work2016年9月20日、「手塚治虫文化賞受賞作家が選ぶBest of 手塚's Work 」が刊行されました。手塚治虫文化賞20周年の一環だと思います。

手塚治虫の短編の中から、「これぞ傑作! 」という作品を8名の手塚治虫文化賞作家が選んだもので、選者は8名。収録作品は以下の通りです。
萩尾望都「ジョーを訪ねた男」
浦沢直樹「安達が原」
諸星大二郎「人間牧場」
こうの史代「ゴッドファーザーの息子」
ヤマザキマリ「ガラスの脳」
村上もとか「マンションOBA」
岩明均「紙の砦」
今日マチ子「カノン」

「ジョーを訪ねた男」は1968年9月に『プレイ・コミック』誌にて発表された作品で、「空気の底」という連作短編シリーズの一編。ベトナム戦争にからめた差別をめぐる物語です。非常に内容の濃い16ページの作品となっています。
萩尾先生の「半神」も16ページによくこれだけ詰め込んだと言われますが、その源流は手塚作品にありました。

1ページ、推薦の言葉を添えられています。

2016.09.20 21:51 | エッセイ

「マリー・アントワネットの噓」に萩尾望都先生と惣領冬実先生の対談が掲載されます。

マリーアントワネットの嘘2016年9月30日発売の「マリー・アントワネットの噓」に萩尾望都先生と惣領冬実先生の対談が掲載されます。

この本は10月25日から東京・森美術館で開催される「マリー・アントワネット展」、及び同時期に発売される惣領冬実先生の新作描き下ろし漫画「マリー・アントワネット」との連動企画です。

惣領冬実先生の「マリー・アントワネット」は『モーニング』で連載され、9月9日本日発売の掲載で連載が完了。9月23日に単行本が刊行されます。フランス国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットは「鈍で気弱な夫と、浪費家の悪妻」という当時の新聞が捏造した二人のイメージは長く真実だと信じられてきましたが、21世紀になって発表された事実をもとに、ヴェルサイユ宮殿、グレナ社との3社コラボ企画としてヴェルサイユ宮殿の総監修・サポートによって描かれた作品です。

その作品との連動で新書が刊行されます。こちらに萩尾先生との対談が掲載されます。

21世紀に明かされマリー・アントワネットの7つの嘘やあフランス・オーストリアでの3週間の現地取材の思い出、そして萩尾望都と惣領冬実の対談も収録。漫画家とヴェルサイユ宮殿の出会いが奇跡を生むまでを迫った実録ドキュメンタリー。

【10/1追記】
発売になりました。同じ歴史ものでも、資料を読み込めば読み込むほど妄想が膨らむ萩尾先生と、データをどんどん積み上げ、冷静に作り上げていく惣領先生の違いがわかり、おもしろい対談でした。

→惣領冬実、塚田有那著「「マリー・アントワネットの嘘」

2016.09.09 13:38 | インタビュー・対談