作品目録

あぶな坂HOTEL―女の一生―

 

初出誌
「YOU」2007年第17号(2007年9月1日号) 41p
登場人物
銀乃:あぶな坂HOTELにやってきた女の子
藤ノ木由良(ふじきの・ゆら):あぶな坂HOTELのオーナー。
甘粕:あぶな坂HOTELのマネージャー
あらすじ
あぶな坂HOTELに小さな女の子がやってくる。最初は小さな女の子でも、少女へ、大人へとどんどん成長して行く。実は彼女の実体は別のところにあり、病気になったり、空襲になったり、死にかかるとHOTELへ来ていた。それが今、連続的に起こっているのは、彼女の記憶が次々現れているためだ。さて、実体は‥
コメント
半年ぶりの「あぶな坂HOTEL」ですが、一気に趣が変わり、直球ど真ん中のような「女の一生」です。銀乃が何度も死にかかりながら、由良に追い返されて幸福な一生を送り、そして最後に赤い橋を渡ると、ずっと会いたかった人に会えるのです。本当に心を揺さぶられてしまったとしか言いようがありません。「わたしを何度も追い返してくれてありがとう」という銀乃の言葉に「生きる」ということの重さを感じてしまいました。
この作品の直前に発表された「柳の木」もそうですが、先生の描く親子関係がなんだかとてもストレートというか、直球な感じになったなぁと思うのは私だけでしょうか?先生は「バルバラ異界」の度会さんで、「しっかりしていない親」というものを描いてみたかったとおっしゃってみましたが、絶対的でない親、意外とダメな親を描いてしまったら、なんだかつきものが落ちたような気がしてしまうのですが‥。
40ページプラス表紙の作品なので、うまくいけばあと1作で単行本になりそうな気がします。あと半年くらい待てばいいでしょうか‥。
収録書籍
あぶな坂HOTEL

あぶな坂HOTEL クイーンズコミックス 集英社 2008.3.24

入手しやすい本作品収録の単行本 あぶな坂HOTEL

あぶな坂HOTEL(クイーンズコミックス) 集英社 2008.3.24

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柳の木

青いドア