萩尾望都先生の朝日賞贈呈式・祝賀パーティが開催されました

朝日賞贈呈式お花2017年1月31日(月)、朝日賞の贈呈式・祝賀パーティが帝国ホテルにて開かれました。
帝国ホテル2階、孔雀の間で16時より贈呈式が始まりました。朝日賞3名・1団体、朝日賞特別賞1団体、大佛次郎賞1名、大佛次郎論壇賞1名、朝日スポーツ賞1名・1団体とその関係者合計約1,000名ほどの大規模な贈呈式です。
贈呈式会場入口には多くのお花がかざられ、萩尾望都先生には小学館、小学館フラワーズ編集部始め、集英社、講談社、白泉社から贈られたお花が並んでいました。

贈呈式は、朝日賞から始まり、萩尾先生は2番目です。最初にブロンズ像と賞状とブロンズ像が贈られ、それから受賞者のスピーチとなります。必死でメモしましたが、聞き惚れてしまい、全文は無理でした。大意としては以下のようなものでした。

朝日賞という、名誉ある賞をいただき、たいへん驚いています。そしていろいろな意味で感動しています。

漫画は昭和30年代に子供の文化として広がりました。ですが、漫画ばかり読んでいると子どもが勉強しなくなる、子どもに悪い影響を与える、と大人から嫌われていました。

小学生の頃、私は漫画が大好きな子供でした。漫画の中には小説のようなドラマがあり、映画や絵画のような美しい映像があり、言葉には歌があり、画面から音楽を感じさせられました。一枚の紙の上にすべてがある。それは子どもの私にとって奇跡のような、不思議な魔法のようなものでした。大人から批判されましたが、私は、漫画は美しいもの、新しいもの、豊かなものだという自分の感覚を信じることにしました。

今回、「漫画表現の革新と長年にわたる創作活動」という受賞理由をいただきましたが、「漫画の革命」は私が子供の頃から始まっていました。手塚治虫先生をはじめとする多くの漫画家が表現の革新という波を起こしました。私はその波を浴び、好きな世界で仕事をすることができました。編集者、出版社、書店の皆さん、そして読者の皆さんに、心より感謝申し上げます。

私の両親は私が漫画家であることをずっと恥ずかしいことと思っていました。ですが、2010年に水木しげる先生の奥様を主人公にした「ゲゲゲの女房」というドラマがありました。それを見た母が電話をかけてきて「お母さんは知らんかったとね。失礼しました。」と言いました。母が謝ったのは初めてでしたので、びっくりしました。人間、意見を変えることもあるんだなぁということがわかりました。そしてその後は「私は娘が漫画を書くことに反対したことはありません。」と、過去を改ざんしていました。

現在、漫画は日本の文化として世界中に広がっています。この先も若い漫画家の方たちが、この波をずっと続けていってくださることを願っています。

20170131b.jpgこのとき会場にいたのは文化・学術、小説・評論、スポーツの関係者です。高齢の男性も多く、堅い空気を感じました。そんな中、萩尾先生は壇上で漫画の素晴らしさを堂々と、高らかに語ってくださいました。子供の頃から信じてきた道を突き進んで来られたことを誇りに思っておられることが感じられ、とても感動しました。

朝日賞贈呈式展示会場入口には受賞者の業績を説明するスペースがあり、萩尾望都先生のコーナーには以下のものがおいてありました。
1.手塚治虫文化賞受賞トロフィー
2.インクポット賞トロフィー
3.『月刊YOU』2016年8月号
4.「トーマの心臓」英訳
5.「萩尾望都SFアートワークス」
6.1979年のアマゾン旅行の際にハンモックで眠る萩尾先生
7.「ポーの一族」1~5巻
8.「王妃マルゴ」1~5巻
贈呈式展示9.「文藝別冊 萩尾望都」
10.「なのはな」新装版
11.『月刊flowers』2016年7月号

また、『朝日新聞』紙上に掲載された萩尾先生の記事やコラムが張り出されていました。「私空間」というコラム、4回に渡って掲載されましたが、懐かしいです。

尚、伊調馨さんのスピーチの中に「アスリートは言葉では語りません。結果で語ります。」というスピーチもカッコよかった。大佛次郎論壇賞受賞者の森千香子さんのスピーチも素晴らしいものでしたが、選考委員の酒井啓子さんの選考理由解説がまた含蓄深く、感動しました。

萩尾望都先生朝日賞受賞贈呈式・祝賀パーティの模様(togetter)
時代ひらく輝き、ここに 朝日賞など4賞受賞者スピーチ(朝日新聞)
6氏3団体に贈呈式 朝日賞・朝日賞特別賞・大佛賞・論壇賞・朝日スポーツ賞(朝日新聞)

【追記2017年2月6日】
スピーチの全文が出ました!無料登録が必要ですが、是非ともお読み下さい。
連載:小原篤のアニマゲ丼「萩尾望都でございます。職業は、マンガ家です」(小原篤のアニマゲ丼)(朝日新聞)

2017.02.01 1:32 | イベント

『flowers』2017年3月号に「ポーの一族 春の夢」の続きが掲載されました。

フラワーズ2017年3月号2017年1月28日に発売になりました『月刊flowers』3月号に「ポーの一族 春の夢」第2回が掲載されました。

「ポーの一族 春の夢」は、1944年、戦火を逃れてウェールズに来たアランとエドガーが、ドイツ人の少女と出会うところから動き出す物語。新しいキャラクターが登場したり、過去の謎も解き明かされるかもと期待させたり、ワクワクします!

ご覧のように3月号の表紙はエドガーとアラン、更に7月号の表紙イラストである「青いバラ」のイラストと今回の新しいイラストのチケットホルダーが付録についてきました。

「ポーの一族」新エピソードが明日発売のflowersより連続掲載、付録も(コミックナタリー)
萩尾望都『ポーの一族』40年ぶりの続編、連続掲載スタート(オリコン)

2017.01.28 0:55 | 雑誌掲載情報

『本の窓』に作家・中島京子さんとの対談が掲載されました。

本の窓 2017年2月号2017年1月20日発行の小学館PR誌『本の窓』2月号で萩尾望都先生が対談されています。お相手は「小さいおうち」などの作家・中島京子さんです。連載対談 中島京子の「扉をあけたら」の第9回になります。「ポーの一族」を第二次大戦下で描くのは、やはり現代日本の世相に対する危機感がありました。 

対談の内容は「BOOK PEOPLE」×「本の窓」の連載対談中島京子の「扉をあけたら」にもアップされています。

『本の窓』は書店においてあることはあるのですが、大型書店だけ。でも書店での取り寄せはできます。ネットでは定期購読とバックナンバーのみ。
定期購読:今からだと3月号からになってしまいます。
バックナンバー:2月号は多分1ヶ月後に購入できるのではないかと思います。 

2017.01.20 0:15 | インタビュー・対談

萩尾望都先生が2016年度の朝日賞を受賞されることが発表されました。

朝日賞 正賞ブロンズ像2017年1月1日、萩尾望都先生が2016年度の朝日賞を受賞されることが発表されました。受賞理由は「漫画表現の革新と長年にわたる創作活動」です。萩尾先生、並びに長年萩尾先生を支えられたスタッフの皆さま、おめでとうございます。

朝日賞、3氏1団体(朝日新聞1面)
朝日賞のみなさん(30面)

朝日賞は朝日新聞社が主催する賞で、学術、芸術などの分野で傑出した業績をあげ、わが国の文化、社会の発展、向上に多大の貢献をされた個人または団体に贈られるものです。昭和4年に制定されて以来、昭和20年の一度だけ中止されましたが、ずっと続いている賞です。年に4~5人選出され、正賞のブロンズ像と副賞500万円が贈られます。

漫画家としては1987年の手塚治虫先生、2008年の水木しげる先生に続き、3人目です。文化人、芸術家に授与される民間の賞としては、日本では最大級のものです。

朝日賞(朝日新聞社)

例年1月1日に発表され、1月末頃に帝国ホテルで贈呈式と祝賀パーティーが開かれます。今年は1月30日です。萩尾先生はお着物でおいでになるのでしょうか?楽しみです。

2017.01.01 5:01 | 受賞

月刊『flowers』2017年3月号に「ポーの一族」の続編が掲載されます。

flowers 2016年11月号次号予告萩尾望都先生の「ポーの一族 春の夢」が2017年1月28日発売の月刊『flowers』3月号に掲載され、その後連続で掲載されることになります。10月28日発売の『flowers』12月号で発表されました。

「ポーの一族 春の夢」は『flowers』2016年7月号に第1話が掲載されました。1944年、戦火を逃れてウェールズに来たアランとエドガーが、ドイツ人の少女と出会った後の続きです。私の予想ですが、今度はお話が完了するまで続けられるでしょう。単行本1冊分くらいにはして下さるものと期待しています。第1話を読み損ねた方は電子版で読めます

2016年7月号の『flowers』は売り切れ続出で大変でしたね。今度は予約しておきましょう。単行本もそう遠くない先に出ますけれど、一刻も早く続きを読みたいという方は是非。年間購読しておいてよかった。

萩尾望都「ポーの一族 春の夢」第2話が1月発売のflowersに、連続掲載も(コミックナタリー)
萩尾望都「ポーの一族」新シリーズ「春の夢」の続編連載が決定! 2017年1月から開始(ねとらぼ)

2016.10.28 15:55 | 雑誌掲載情報